WordPressを安全に保つためのセキュリティチェック項目45選|毎月・毎週・毎日でやるべきこと一覧

WordPressを安全に保つためのセキュリティチェック項目

WordPressは世界で最も使われているCMS(サイト構築システム)である一方、それだけ攻撃者にも狙われやすいプラットフォームです。

攻撃の多くは「初期設定のまま」「古いバージョン」など些細な油断から起こります。

逆に言えば、毎日・毎週・毎月の3つの頻度でチェックを行うだけで、
あなたのWordPressサイトは“ほぼ安全”な状態を維持できます。

本記事では、初心者でも今日からできる45項目のチェックリストを
「毎日|毎週|毎月」に分けて整理しました。

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【毎日】WordPressを守るセキュリティチェック15項目

毎日確認する項目は、「異常が起きていないか」を素早く察知するのが目的です。

ログインまわりの安全確認

  • ①ログイン履歴に不審なアクセスがないか
    • 海外IPや短時間の連続ログインは危険サイン。
  • ②ログイン試行回数の急増
    • ブルートフォース攻撃(総当たりログイン)が行われている可能性。
  • ③不審なユーザー登録の確認購読者など
    • 意図しないユーザーが登録されていないか確認。

サイト表示・挙動のチェック

  • ④ トップページが正常に表示されるか
    • 改ざんはトップページに出やすい。
  • ⑤ 404エラーが急増していないか
    • 突然増える場合、攻撃やリンク改ざんの可能性あり。
  • ⑥ ページ読み込み速度の急低下
    • マルウェア設置・リダイレクト仕込みの疑い。
  • ⑦ 広告やバナーの意図しない表示
    • アドインジェクション攻撃の可能性。
  • ⑧ サイトのレイアウト崩れ
    • CSSやscriptの改ざんで起こることが多い。

セキュリティログの簡易チェック

  • ⑨ セキュリティプラグインの警告通知
    • Wordfence、AIOWPS、WP Cerberなどの警告を必ず確認。
  • ⑩ プラグイン・テーマ更新通知の確認
    • 放置せず「どの更新が必要なのか」を把握。
  • ⑪ ディスク容量の異常増加
    • マルウェアが大量のファイルを生成した可能性あり。

コメント・フォームまわりの安全確認

  • ⑫ コメントスパムの急増
    • 攻撃の前兆として増える場合あり。
  • ⑬ 問い合わせフォームからのスパム
    • reCAPTCHAの設定不備で大量送信されることも。

バックアップの毎日チェック

  • ⑭ 自動バックアップが正常に動いているか
    • エラーでバックアップできていないケースは頻発。
  • ⑮ 手動バックアップの最終日時確認
    • 重要な変更の後はバックアップ必須。

【毎週】WordPressを守るセキュリティチェック15項目

毎週確認する項目は、更新・ファイル・ログの精査が中心です。

更新とバージョン管理

  • ① プラグインの更新
    • 脆弱性が最も多い部分。毎週のチェックは必須。
  • ② テーマの更新
    • 特に商用テーマは更新頻度が高い。
  • ③ WordPress本体の更新
    • メジャーアップデートが来ていないか確認。
  • ④ 更新後の動作確認
    • 更新後に不具合が起きることがあるため必須。

ファイルとログの週次チェック

  • ⑤ wp-content以下の「新しい不審ファイル」検査
    • 攻撃者が最初に設置するのはここ。
  • ⑥ ファイル改ざんスキャンの実行
    • セキュリティプラグインで自動スキャン可能。
  • ⑦ サーバー側エラーログの確認
    • PHPエラー・アクセスエラーの兆候を見逃さない。

管理者・ユーザー管理

  • ⑧ 不要ユーザーの削除
    • 昔の業者・外注アカウントが残っていないか。
  • ⑨ 管理者権限の見直し
    • 「編集者で十分なのに管理者になっている」人が多い。
  • ⑩ パスワードの強度チェック
    • 短い・使い回しは厳禁。

パフォーマンスと環境チェック

  • ⑪ キャッシュプラグインの動作確認
    • キャッシュ破損は表示崩れにつながる。
  • ⑫ CDN(Cloudflare等)のエラー確認
    • セキュリティ機能のブロック状況もチェック。
  • ⑬ SSL状態の確認(混在コンテンツがないか)
    • 画像やCSSがhttpの場合、攻撃に悪用される。

サーバー側のセキュリティチェック

  • ⑭ PHPバージョンのチェック
    • 古いPHPは脆弱性の宝庫。
  • ⑮ パーミッションの確認
    • wp-config.php・uploadsなど強すぎる権限は危険。

【毎月】WordPressを守るセキュリティチェック15項目

月次は、大きな棚卸し・最適化・復元テストが中心です。

バックアップ周りの強化

  • ① フルバックアップの作成
    • データベース+ファイル両方。
  • ② 復元テストの実施
    • バックアップが壊れているケースは意外に多い。
  • ③ 古いバックアップの整理
    • 容量不足やセキュリティ上のリスクを減らす。

プラグイン・テーマの棚卸し

  • ④ 不要プラグインの停止・削除
    • 使っていないプラグインはリスクでしかない。
  • ⑤ 使わないテーマの削除
    • テーマフォルダにも脆弱性は発生する。
  • ⑥ プラグインの脆弱性チェック(WPScan等)
    • 重大脆弱性が出ていないか毎月確認。

セキュリティプラグインの見直し

  • ⑦ 設定の最適化
    • 通知間隔・ファイアウォール・スキャン設定などを見直す。
  • ⑧ スキャン設定の再調整
    • 過度なスキャンはサーバー負荷を招く。
  • ⑨ ブルートフォース対策の強化
    • ログイン試行回数や2FA設定の最適化。

サーバー・ホスティングの確認

  • ⑩ データベース最適化
    • 不要データ削除・最適化。
  • ⑪ アクセスログの分析
    • 海外IPの大量アクセスは攻撃の前兆。
  • ⑫ FTPアカウントの棚卸し
    • 昔の外注アカウントが残っていないか。
  • ⑬ 二要素認証(2FA)の更新
    • 認証アプリのバックアップコードも再確認。

重大リスクの月次確認

  • ⑭ XML-RPCの有効/無効確認
    • 使用していないなら確実にオフ。
  • ⑮ REST APIアクセス制限の見直し
    • 公開情報の制限を調整。

WordPressセキュリティチェック45項目まとめ(一覧表)

頻度チェック項目
毎日ログイン履歴に不審なアクセスがないか
ログイン試行回数の急増がないか
不審なユーザー登録がないか
トップページが正常に表示されるか
404エラーが急増していないか
ページ速度に異常がないか
広告・バナーの改ざんがないか
レイアウト崩れが起きていないか
セキュリティプラグインの警告を確認
更新通知(テーマ/プラグイン)を確認
ディスク容量が急増していないか
コメントスパムの急増がないか
問い合わせフォームのスパムを確認
自動バックアップが正常に動作しているか
手動バックアップの最終日時を確認
毎週プラグインの更新
テーマの更新
WordPress本体の更新
更新後の動作確認
wp-content内の不審ファイル確認
ファイル改ざんスキャンを実行
サーバーエラーログの確認
不要ユーザーの削除
管理者権限の見直し
パスワード強度をチェック
キャッシュプラグインの動作確認
CDN(Cloudflare等)を確認
SSL状態(混在コンテンツ)を確認
PHPバージョンの確認
パーミッション(権限設定)の確認
毎月フルバックアップの作成
復元テストの実施
古いバックアップの整理
不要プラグインの停止・削除
未使用テーマの削除
プラグイン脆弱性のチェック(WPScan等)
セキュリティプラグイン設定の最適化
スキャン設定の見直し
ブルートフォース対策の見直し
データベース最適化
アクセスログ分析
FTPアカウントの棚卸し
二要素認証(2FA)の確認・更新
XML-RPCの有効/無効設定の確認
REST APIアクセス制限の見直し

初心者でも今日からできる「セキュリティ強化の優先順位」

初心者でも、今日からすぐにできるWordPressセキュリティ強化の優先順位を整理しました。

管理画面のログイン強化(ID・パスワード対策)

  • パスワードを長く・複雑に変更
  • 「admin」などの推測しやすいIDは避ける
  • 2段階認証(Google Authenticator / Wordfence Login Security)を有効化

バックアップの確保

  • プラグイン:UpdraftPlus / BackWPup
  • 「データベース+ファイル」を両方取得
  • できればクラウド(Google Drive)に自動保存

WordPress・テーマ・プラグインを最新にする

  • 更新放置は攻撃される最大原因
  • 不要なプラグインは削除して攻撃対象を減らす

WordPressセキュリティチェックは「習慣」で守れるまとめ

WordPressのセキュリティは、専門知識よりも「日々の習慣」で大きく差がつきます。

多くのサイトが攻撃される原因は、複雑なハッキング技術ではなく

  • 更新忘れ
  • 弱いパスワード
  • バックアップ未設定

といった基本の見落としです。

逆にいえば、この3つを“習慣化”できれば、初心者でもプロ並みに安全なサイト運用が可能になります。

たとえば

  • 週に一度の更新チェック
  • 月に一度のバックアップ確認
  • ログイン時の2段階認証

といった小さな行動を積み重ねるだけで、攻撃の大半を未然に防げます。

さらに、不要プラグインを定期的に整理し、サーバーWAFを有効化しておけば、より堅固な防御が完成します。

WordPressは「一度設定すれば終わり」ではなく、「正しい習慣を続けることで守られる」仕組みです。

毎月・毎週・毎日の小さな習慣が、大切なサイトを守る最強のセキュリティになります。

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この記事を書いた人

よこやま良平

こんにちは!18年以上ITエンジニアとして活動してきた
よこやま良平です。

4歳~85歳まで、年間1,792人名以上の方に
パソコンやプログラミング講座を行ってきました。

また18冊以上の書籍を出版しており、連続で1位を獲得しました。
オンライン講座では200件以上のレビューを頂いており
評価は4.9/5.0と高評価を得ています。

その他これまでに3000以上のサービス・システム・サイトを作成。