WordPressサイトを運営していると
- 「突然表示が崩れた」
- 「管理画面に入れない」
など、予期せぬ不具合に戸惑うことがあります。
とくにWordPressのアップデートやバージョンアップ後に起きるトラブルはよくある相談です。
初心者の方では
- 「何をどう直せばいいのかわからない」
という声も多く、対策を後回しにしてしまいがちです。
しかし、日ごろから簡単なメンテナンスやバックアップを習慣化しておけば、いざという時も慌てずに対応できます。
本記事では、WordPressの不具合やトラブルを未然に防ぐために、初心者でも無理なくできる日常のチェックポイントと、万が一に備えるバックアップ術をわかりやすく解説します。
大切なサイトを守るための第一歩を、今日から始めましょう。
目次
WordPress不具合でよくある「突然の不具合」パターンとは?
WordPressでは、更新後に表示崩れやログイン不能など、突然の不具合がよく発生します。
サイトが真っ白になる(WSOD:ホワイトスクリーンオブデス)
WordPressで「ホワイトスクリーンオブデス」とは、サイトにアクセスしても画面が真っ白で何も表示されない状態を指します。
エラー表示もないため原因の特定が難しく、
主にテーマやプラグインの不具合、PHPのエラーなどが原因で発生します。
ログインできなくなる
WordPressにログインできなくなる症状は、IDやパスワードの入力ミスだけでなく、プラグインの競合やテーマの不具合、サーバー設定の変更などが原因で発生します。
ログイン画面が表示されない、リダイレクトが繰り返されるといったケースもあります。
表示崩れやレイアウトの乱れ
表示崩れやレイアウトの乱れは、テーマやプラグインの不具合、CSSの競合、アップデートによる仕様変更などが原因で発生します。
文字や画像の位置がずれたり、デザインが大きく崩れたりするため、訪問者に不信感を与えるリスクもあります。
プラグイン・テーマの動作不良
プラグインやテーマの動作不良は、機能が正しく動作しない、管理画面にエラーが表示される、画面がフリーズするなどの症状として現れます。
互換性のないアップデートや他プラグインとの競合が主な原因で、サイト全体に影響を及ぼすこともあります。
管理画面でエラーが出る
WordPressの管理画面でエラーが表示される症状は、警告文や致命的エラー(Fatal Error)が画面上部に出る、操作不能になる、設定変更が反映されないなどがあります。
原因は主にプラグインやテーマの不具合、PHPのバージョン違い、更新失敗などが考えられます。
なぜWordPressは不具合が起きやすいのか?その仕組みを理解しよう
WordPressは拡張性が高い反面、更新や組み合わせによって不具合が起きやすい仕組みがあります。
オープンソースゆえに多くの開発者が関与
WordPressはオープンソースであるため、世界中の多くの開発者がテーマやプラグインを自由に開発・公開しています。
その反面、コードの品質や更新頻度に差があり、互換性のない変更やセキュリティリスクが原因で不具合が発生することがあります。
プラグイン・テーマの品質がバラバラ
WordPressのプラグインやテーマは誰でも公開できるため、品質に大きなばらつきがあります。
十分なテストが行われていないものや、更新が止まっているものも多く、導入するとサイトの不具合やセキュリティ上のリスクにつながる可能性があります。
サーバー環境との相性問題
WordPressは多様なサーバー環境で動作するため、PHPやデータベースのバージョン違い、サーバー設定の違いによって不具合が発生しやすくなります。
特に古い環境や特殊な設定の場合、プラグインやテーマが正常に動作しないことがあります。
アップデートによる仕様変更
WordPress本体やプラグイン、テーマのアップデートでは仕様変更や機能追加が行われますが、これが既存のコードと合わず不具合を引き起こすことがあります。
特に大幅なバージョンアップ時は互換性の問題が起きやすく、サイトの正常表示に影響する場合があります。
不具合を未然に防ぐ!WordPress日常メンテナンスポイント7つ
日々のちょっとしたメンテナンスで、WordPressの不具合はぐっと減らせます。
初心者向けに7つの習慣を紹介!
1. 定期的なプラグイン・テーマの更新
- ダッシュボードにログイン
- 「更新」または「プラグイン」画面を開く
- 更新通知が出ている項目を確認
- 必要に応じて更新前にバックアップを取る
- 「今すぐ更新」をクリック
- テーマも同様に「外観」→「テーマ」から更新
更新後は動作確認を忘れずに行いましょう。
2. 不要なプラグイン・テーマの削除
- ダッシュボードにログイン
- 「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」を開く
- 使っていないプラグインを「停止」→「削除」
- 「外観」→「テーマ」で未使用テーマを確認
- 有効化されていないテーマを選び「削除」
必要に応じてバックアップを取ってから実施し、サイトに不具合がないか最終確認しましょう。
3. WordPress本体のバージョン管理
- ダッシュボードにログイン
- 「更新」メニューをクリック
- 利用可能な最新版があれば「今すぐ更新」ボタンを確認
- 更新前に必ずバックアップを取得
- 問題なければ「今すぐ更新」をクリック
更新後、サイトの表示や動作を確認。
必要に応じて、以前のバージョンに戻せる準備もしておきましょう。
4. サーバーのPHPバージョン確認
- レンタルサーバーの管理パネル(例:ConoHa、Xserverなど)にログイン
- 「サーバー設定」や「PHP設定」などの項目を探す
- 対象ドメインを選択し、現在のPHPバージョンを確認
- 必要に応じて、推奨バージョン(WordPress公式推奨はPHP 7.4以上)へ変更
変更前には必ずバックアップを取得し、バージョン変更後、サイトの動作確認を行いましょう。
5. コメントスパムやユーザーデータの整理
- ダッシュボードにログイン
- 「コメント」メニューでスパムや不要なコメントを確認
- 「スパム」または「ゴミ箱」に移動→一括削除
- 「ユーザー」メニューで不要なアカウントをチェック
- 不明なユーザーは削除または権限変更
セキュリティ対策として定期的に確認を習慣化し、Akismetなどのスパム対策プラグインも併用すると効果的です。
6. 管理者アカウントのセキュリティ強化
- ダッシュボードにログイン
- 「ユーザー」→「プロフィール」または「ユーザー一覧」を開く
- 強固なパスワードに変更(英数字・記号を含む12文字以上)
- 「admin」など推測されやすいユーザー名は避ける
- 必要に応じて2段階認証プラグインを導入(例:WP 2FA)
- 不要な管理者権限ユーザーは削除または権限を下げる
定期的にパスワードを更新する習慣も大切です。
7. エラーログやアクセスログの定期確認
- レンタルサーバーの管理パネルにログイン(例:Xserver、ConoHaなど)
- 「ログ管理」や「アクセス解析」などのメニューを開く
- 「エラーログ」でPHPやWordPressの不具合を確認
- 「アクセスログ」で不審なアクセスや過剰なリクエストをチェック
ログを定期的に保存・バックアップする習慣をつけ、異常があればプラグインやテーマの見直し、セキュリティ強化を検討しましょう。
不具合発生時に備える!初心者にもできるバックアップの基本
突然の不具合に備えて、バックアップは必須です。
初心者でも簡単にできる基本の方法を紹介します。
バックアップの種類(ファイル / データベース)
- ファイルのバックアップ
- テーマ・プラグイン・画像などのサイト構成データ
- データベースのバックアップ
- 投稿・固定ページ・設定・ユーザー情報などの内容データ
両方をセットで取ることで、完全な復元が可能になります。
どちらか一方では不十分です。
無料で使えるおすすめプラグイン(UpdraftPlusなど)
- UpdraftPlus・・・簡単操作で自動バックアップとクラウド保存対応
- BackWPup・・・多彩な保存先とスケジュール機能が充実
- Duplicator・・・サイトの複製や移行にも便利
- WPvivid Backup・・・初心者向けで使いやすいインターフェース
これらは無料版でも十分な機能を備えています。
サーバー側のバックアップ機能を活用する
- サーバー管理パネルにログイン
- 「バックアップ」や「データ管理」メニューを開く
- 自動バックアップの設定がある場合は有効化
- 手動バックアップが可能なら定期的に実施
- バックアップデータの保存場所と保持期間を確認
万が一の復元手順を事前に把握しておきましょう。
サーバーのバックアップは安心の二重保険になります。
バックアップの自動化と頻度の目安
- バックアッププラグインで自動スケジュール設定を活用
- 更新頻度に応じて週1回~毎日バックアップが理想
- 大幅な更新や記事追加後は手動で即時バックアップ推奨
ファイルとデータベースの両方を対象にし、保存先はサーバー外のクラウドストレージを利用すると安全性が高まります。
復元手順を事前に確認しておく
- バックアップデータの保存場所と形式を把握
- サーバー管理パネルやバックアッププラグインの復元機能を確認
- 復元前に現在のデータのバックアップを必ず取得
復元後はサイト全体の動作確認を行い、問題がないかチェックしてください。
また、トラブル時に対応可能なサポート窓口の連絡先も把握しておくと安心です。
本番更新前に活用したい「テスト環境」のすすめ
本番サイトの不具合を防ぐため、テスト環境で事前確認を行うことが初心者にも安心です。
ステージング環境とは何か?
ステージング環境とは、本番サイトとほぼ同じ状態のテスト用サイトのことです。
ここでテーマやプラグインの更新、カスタマイズを試し、不具合や動作確認を行います。
問題がなければ本番サイトに反映するため、直接本番を触らずに安全に作業できるため、トラブルを未然に防ぐ効果があります。
初心者にもおすすめの運用方法です。
ステージングを簡単に作る方法(サーバー機能/プラグイン)
- サーバー管理パネルにログインし、ステージング機能を探す
- 「ステージング作成」ボタンを押して本番サイトをコピー
- ステージング環境のURLやログイン情報を確認
- プラグインの場合は「WP Staging」などをインストール
- プラグインの指示に従いステージングサイトを作成
作業後、本番反映前に動作確認を徹底しましょう。
安全に更新を試せる便利な方法です。
テスト環境で確認すべきポイントとは?
テスト環境では、まずサイトの表示崩れや動作不良がないかを確認します。
特にテーマやプラグインの更新後は、管理画面の操作性やフォームの動作、リンク切れもチェックが必要です。
また、ページ読み込み速度やレスポンシブ対応も確認しましょう。
問題がなければ、本番環境への反映が安全に行えます。
WordPress不具合を定期的に確認したいセキュリティ&動作チェック
サイトの安全と安定運用のために、セキュリティと動作チェックは定期的に行いましょう。
ウイルススキャンや脆弱性チェックツールの導入
WordPressサイトの安全性を高めるために、ウイルススキャンや脆弱性チェックツールの導入が重要です。
これらのツールはマルウェアの検出やセキュリティホールの早期発見を助け、被害を未然に防ぎます。
無料・有料問わず多くのプラグインや外部サービスが利用でき、定期的なスキャンでサイトの安全を維持しましょう。
サイトスピードやレスポンスの定期測定
サイトの表示速度やレスポンスは訪問者の満足度やSEOに直結します。
定期的に専門ツール(Google PageSpeed InsightsやGTmetrixなど)で測定し、遅延の原因を特定しましょう。
画像の最適化や不要プラグインの削除、キャッシュ設定の見直しなど改善策を講じることで、快適なユーザー体験を維持できます。
Search Consoleでエラー検出する方法
Google Search Consoleを使ってWordPressサイトのエラーを検出するには、まずSearch Consoleにサイトを登録し、所有権を確認します。
次に「カバレッジ」や「問題」レポートでクロールエラーやインデックス問題をチェック。
エラー内容を詳しく確認し、原因を特定して修正を行います。
定期的な確認がサイト健全化に役立ちます。
WordPress不具合は毎日の積み重ねが、大きなトラブルを未然に防ぐ~まとめ
WordPressの不具合は突然起こることが多く、サイト運営者にとって大きなストレスとなります。
しかし、日々のちょっとしたメンテナンスとバックアップの積み重ねが、不具合やトラブルの発生を大きく減らすカギです。
初心者でも無理なく続けられる基本のポイントを押さえ、安全で安定したサイト運営を目指しましょう。
- 定期的なプラグイン・テーマ・WordPress本体の更新
- 不要なプラグインやテーマの削除で軽量化
- サーバーやPHPバージョンの適切な管理
- コメントスパムやユーザーデータの整理
- 管理者アカウントの強固なパスワード設定と2段階認証
- エラーログやアクセスログの定期確認
- バックアップの自動化と定期的な復元テスト
これらの習慣を身につけることで、突然の不具合にも慌てず対応できる安心感が生まれます。
大切なサイトを守るため、日々のメンテナンスをぜひ習慣化してください。
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